中高年にもなりますと筋肉は緩み、関節は硬くなり、軟骨は硬骨になってしまいます。
このような体で寒い朝、一気に歩き出したら碌(ろく)なことはありません。
そこで登場するのが「ストレッチング」です、ストレッチングとは読んで字の如く筋肉を伸ばす柔軟運動のことです。
筋肉の仕事は引っ張り作業専門です、押す機能はありません、全て収縮機能だけです。
そこで収縮してしまった筋肉を伸ばす必要があるのです。
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昔ながらの柔軟体操 |
我々が子供の頃、柔軟体操と称して、膝を伸ばして座り、もう一人が後ろに回り、1.2.3.と号令を掛けて背中を押す柔軟運動がありました。
時にはより効果を上げようと押す人が目一杯体重を掛け、下の人が「痛タタッータ」と悲鳴をあげる例の代物です。
実はあの代物、決して柔軟運動にはなっていません。
人に押されたのでは本能的に筋肉は収縮してしまいます、後ろの人が効果を上げようと力を入れれば入れるほど逆効果なのです。
ですからストレッチングは一人で行います、そして一切反動はつけず、ジヮーッと筋肉を伸ばす運動なのです、どちらかと言いますと極シンプルなヨガに近い感じです。
足首、膝の関節、股関節、腰、首(左右前後)のストレッチを行いましょう。
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首のストレッチング
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太腿のストレッチング
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ふくらはぎのストレッチング |
腰のストレッチング |
腰のストレッチング |
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ストレッチングはこれからウォーキングに出発する時はもちろんですが、ウォーキング後も緊張した筋肉を明日の為に十分に伸ばしておきます。
特に長時間歩く街道ウォークでは重い頭を支えている首や上半身を支えている腰にかなり負担がかかります、手を抜かずに各部を十分に伸ばしておきましょう。
すべてのストレッチングに共通する事項を説明しておきます |
● 各ストレッチの姿勢は20秒間維持します。
● この間決して反動はつけません。
● 呼吸は止めません、普通に呼吸します。
● 意識はジヮーッと伸ばしている筋肉に向けます、「伸びてる伸びてる」と意識します。
これだけの運動ですが効果は絶大です。
ストレッチ運動が終わりましたら、コップ一杯の水を引っかけウォーキングに出かけましょう、歩き始めはペースを上げず、体がウォームアップできたらあとはブワーッと行きましょう。
「街道ウォーク」の場合は出発の目的駅に到着する前に車中でストレッチをしておきましょう、そうすれば宿場の起点から即出発することができます。
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股関節のストレッチング |
但し、全員が車中の座席で股関節のストレッチをしていますと異様な光景になりますのでご注意の程。
街道ウォークの場合、昼食後再出発の際にもストレッチをしておきましょう、筋肉には徐々に疲労が蓄積され緊張しているからです。
そしてウォーキングの終了が迫りましたらペースをおとしクールダウンをします、そしてウォーキング終了後整理運動としてのストレッチをしておばば完璧です。
街道の宿泊ウォークであれば風呂上り後に行いましょう、一杯やってしまうと億劫(おっくう)になってしまいます。
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