雨 対 策

甲州路から遠望する八ヶ岳


 街道ウォークの大敵のひとつはです。

 雨に濡れてしまえば
は冷え、は萎えてしまいます。

 増して濡れてしまった足はフヤケてしまい、アッという間に
靴擦れのダメージを引き起こしてしまいます。

 当然、出発前に十分な天気予報の確認は前提ですが。

 それでも雨に遭ってしまいます、そこで地方に出るときは、必ず
雨対策の備えはしておきましょう。


   

コンパクトで軽量な傘


 マズは何をおいても「傘」です。

 当然「
折りたたみ傘」を用意しましょう。

 この傘にも
軽量コンパクト性を求めます、東急ハンズ等では三段折で100gを切る傘があります、これは大変重宝します。

 暖かい時期では、どんなに素晴らしい防水透湿性を持ったレインウェアーであっても着れたものではありません、傘一本で勝負しましょう。

 街道旅に出立する時は必ず傘をリュックやバックの中に忍ばせておきましょう。



   ポンチョ

 次に、春秋冬対応のアイテムを紹介しましょう、マズ、ウェアリングの章で言いましたように、撥水性を備えた透湿素材のウインドブレーカーを着用していれば、少々の小雨程度であれば十分に対応出来ます。

寒冷な時でもポンチョは活躍します

 しかし本格的な雨になれば「ポンチョ」の登場です、こんなに優れたアイテムは他にありません。

「ポンチョ」の有効性を列記してみましょう

 上下のレインウェアーを着用してしまえば、背中のリュックやウエストバックは濡れてしまいます。

 無論、リュックのレインカバーも市販されていますが、ショルダーベルトまではカバーしていません、その点、ポンチョはこれらの全てを
スッポリ覆ってくれます。

 次に、裾が開いているため通気性が良いのです、そして腕の出し入れが自由ですので、凍える時期でも手を守ることが出来ます。

 当然、雨の時だけではなく、凍えるような寒さの場合、最終兵器として羽織っても防風性が高く機能的です、この場合はウエスト部分を紐等で縛るとより効果的です、正月の鈴鹿峠や日光街道でも重宝しました。

 そして被るだけですので、着脱が素早く楽に行えます。

モンベル社のレインポンチョ


 この様に素晴らしいポンチョであっても、素材が大事なのです。

 ある年の春先、東海道吉田宿(豊橋)から宮宿まで、岡崎泊まりの一泊二日の
東海道ウォークを行った時、終始、雨に見舞われてしまいました。

 全員ポンチョ着用となりましが、初参加のお一人がビニール製のポンチョを着用しましたところ、その結果たるや
悲惨なものでした、それこそ雨に濡れる以上に汗でグッショリになってしまいました。

 やはり「ポンチョ」も防水透湿素材でなければいけません。

 しかし残念ながら私の知り得る限りではモンベル社の「
ハイドロブリーズ素材のレインポンチョ」しか有りません、今のところこれが一押しです。

   ポンチョのひと工夫

フードを被ると視界が悪くなります

 ここではポンチョのフードについて、私の拙い工夫を解説してみます、フードを被り顔面のヒモを締めてみましょう。

 左右は見えず危険ですし、顔にあたった
雨の滴は頬を伝わり首筋に進入してしまいます。

 ですからここで一工夫が必要なのです。

 マズ、ゴアテックスか十分な撥水性を備えたキャップを購入してください。

 キャップとはツバの有る
野球帽タイプを意味します、ハットタイプは不可です。

 そしてキャップのツバがハードなものを選択してください、このキャップは
オールマイティーです、アイテムの章で詳しく解説します。

 このキャップを被り、その上にフードを被ります、そしてアゴヒモを締めてみてください、左右の視界は確保され、ツバはひさしとなり顔は濡れません、どうですか快適な感じでしょう。

キャップと洗濯ハサミでひと工夫

 体が熱気を帯びてきましたら、アゴヒモを緩めて首筋を開けてください、これも快適な感じでしょう。

 しかしこの状態では、チョットした
向い風でフードが後ろに外れてしまいます、そこでクリップ小さめの洗濯バサミを2個用意しておきます、これを使用してキャップのツバにフードを固定します、これで完璧です。

 下半身に関しては十分な撥水性を備えているパンツを着用していれば、そのままで対応できます。


   シューズの雨対策

 最後は足元の雨対策です、最初に言いましたようにシューズそしてソックスが濡れてしまうと、徐々に足がフヤケ短時間でダメージを受けてしまいます、これを何とか回避しようとするのが足元の雨対策です。

これには大旨4通りの方法があります

  マズは雨が降れば足元が濡れるのは当たり前と居直る豪傑タイプ、シューズとソックスのいずれも濡れてしまうのが前提になります。

 但し、数組のソックスとインナーソールを持参し、時より交換します。

 濡れてしまったソックスやインナソールはリュックから吊るして乾かします、この場合
速乾性素材のソックスが威力を発揮します。

 次はシューズは濡れてもソックスは濡らさないという忍者タイプ

 これはモンベル社やその他のメーカーから発売されている、ズバリ「
ゴアテックス素材のソックス」です、つまり防水透湿素材の優れものソックスなのです、当然、凍てつくような状況下でも威力を発揮します。

 但し、若干ゴワつくところと高価なところが気になります。

自作したレインシューズカバー 完璧です

 そしてシューズもソックスも濡らさないという自作派タイプ

 東急ハンズや布地を扱う専門店で入手できる
防水透湿素材エントラント(ゴアテックスと同等品という)シートを購入し、裁断加工して、シューズの上面をカバーしてしまいます、私も試作品をつくり重宝しています。

 シューズが濡れるメカニズムを観察してみますと、なかなか面白いものがあります。

 天空から降る雨滴が直接シューズを濡らすのではなく、
つま先が跳ね上げた水滴がシューズのつま先上面を濡らすのです、雨の日に一度観察してみてください、そこの部分を覆うだけでも効果はあります。

 但し、あくまで防水透湿素材で試みてください、私自身ビニール袋を利用して、ソックスの上から履き、直接シューズに足入れをして、ウォークをしてみましたが、それこそアッという間に汗で濡れ、蒸れてしまいました、ご参考までに。

自作したスパッツ、 シューズはNIKEのゴアテックス
シューズの「スピリドン」 水に浸しても漏れず、蒸れ
ることもありません。
残念にも優れものですがソールが胴調子で長距離
ウォークに対応しません


 最後は濡れないシューズというリーサルウエポンタイプです、理想的ですね。

 何度もいいますが、これは決してゴム長靴を指しているもではありません、ゴアテックス等の防水透湿素材で造られたシューズを意味します。

 やっと最近ランニング用のゴアテックスシューズも出始め、履いて見ましたが、
正しいシューズ選びの章で解説した機能を備えたシューズがありません。

 従って、リュックに忍ばして置いて、イザという時に取り出すのです。

 しかしながらこれはあまりにも
不合理ですよね、一刻も早く最初から履いて行ける防水透湿シューズの開発が切に望まれます。


ここでは理想のシューズを再確認してみましょう

 ソールの形態は完全な先調子2Eサイズ

 ソールのパターンはオンロード用

 長距離ウォークに対応できるクッション性高反発性

 アッパーはローカット、素材は当然、防水透湿性素材

 パンツを伝わり裾から入り込む雨水を防止する防水透湿素材のスパッツをさりげなく装備したタイプ。

 最後に洒落たカラーリング等々です。

 以上、大雑把に雨対策を解説してみましたが、よりよいご意見がありましたら、どうかお聞かせください、楽しみにしています。