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【シアーの調整】
デッキ用テンプレートを使用してシアー上面をデッキカーブに合せます。
この作業には通常カンナを使用します。
しかしながらシアーには反りがありますので平カンナでは最後まで仕上げられません。
反カンナが必要になりますが扱いには熟練を要します。
木工用鬼目ヤスリがお奨めです、作業効率は若干落ちますが失敗がありません。 |
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【バウデッキの調整】
バウ及びスターンも同様に仕上げます。
デッキ用テンプレートに合わせてスムーズな曲面に仕上げます。 |
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【シアーラインのトレース】
デッキパネルをハルの上に横たえます、バウデッキパネルとアフトデッキパネルの接点はコーミングの最大幅の位置です。
この位置をシアー上にマークし、前後のデッキパネルはこの位置に合せます。
アフトパネルはアフトバルクヘッド位置に、フロントパネルはデッキビームの位置でデッキパネルを縛り付けて、デッキカーブを維持します。
パネル裏にシアーラインを写し取ります。 |
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【デッキパネルの切り出し】
写し取ったシアーラインより1〜1.5cm程の切りシロを取ってデッキパネルを切り出します。
バウ及びスターンのデッキパネルの不足部分はスカーフで延長します。
デッキをナチュル仕上げにする場合は仮釘の打つ位置は切りシロ部分のみとし、重石等をスカーフ上面に置いてデッキパネルを圧着させてスカーフを接着します。
スカーフが苦手であれば継ぎ目の位置にビームを入れます。 |
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【デッキパネル裏面のコーティング】
デッキを取り付ける直前にデッキパネルの裏面にエポキシ樹脂をコーティングします。
硬化する前にデッキを取り付けます、硬化してしまうとデッキパネルは曲がらなくなります。 |
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【デッキの取付】
デッキのカーブはフォアデッキであればデッキビーム、アフトデッキはアフトバルクヘッドの各カーブが基準になります。
このデッキの取り付け作業には補助者が必要です。
補助者は両腕でデッキパネルのカーブを圧縮して維持しながら両シアーに押し付けます、すかさずボール紙を挟んだ仮釘で固定します。
この作業をテンポよく進めます。
アフトデッキは曲率が少ないので釘止めではなくステープル止めで十分です。
唯我独尊で作業する場合には簡単な冶具が必要になります。
この方がむしろ確実、正確に作業が進行します。
※ シーカヤック自作バイブルを参照して下さい。 |
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【シアーを切り揃える】
デッキの接着が十分に硬化したら、仮釘やステープルを除去します。
ハルを反転し、はみ出しているデッキパネルをカットします。
シアーに食い込んでしまっても問題ありません、シアーは丸めるからです。 |
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【シアーラインを丸める】
シアーを丸く仕上げます。
シアーを丸める作業はカンナや鬼目ヤスリを使用します。
丸める基準になるガイドラインを引くには写真の冶具が多目的です。 |
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【シアーラインの削り出し】
ガイドラインに合せてシアーラインをカットします。
ガイドラインを使用して多角形に削り出し、最後に曲面に仕上げます。 |
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【デッキの仕上げ】
シアーの曲面が仕上がったら、デッキ表面をNo240のサンドペーパーで平滑に仕上げます。
デッキ表面が平滑になったら、積層用エポキシ樹脂を2回塗布します。
このエポキシ樹脂のベースコートは最終的な塗装を行うまでデッキ表面を保護する役目も果たします。 |